「笑顔のたえない職場です。」第9話「散歩で見つけたお宝です。」の深掘りレビューを、運営者のろみをがお届けしますね。
このワーキングコメディは、ただ笑えるだけでなく、クリエイターとしての苦悩や、女性たちの尊い絆が描かれていて、本当に心を掴まれますよね。
今回の第9話は、まさに「日常の小さな奇跡」が詰まった、シリーズ屈指の癒やし回でしたよ。
笑顔のたえない職場です(アニメ)|9話までの振り返り
【前回8話までの振り返り:迫りくる雑誌の危機と深まる絆】
ここまでの「えがたえ」は、主人公である新人少女漫画家・双見奈々先生が、持ち前の激しい妄想癖と戦いながらも、連載作『昴へ』を通じて着実に成長していく物語でした。
双見先生は才能溢れる漫画家ですが、自己肯定感が低く、担当編集の佐藤楓さんに嫌われるのではないかと常に怯えています。
そんな双見先生を、アシスタントの間瑞希さん(はーさん)がクールながらも的確なツッコミとフォローで支えてきました。
物語が中盤に差し掛かった第8話では、『月刊クローバー』編集部で連載作家のスキャンダルによる降板という「深刻な事件」が発生し、編集長から双見先生へ緊急で表紙イラストの依頼が舞い込むという、大きなプレッシャーが課されました。
これは駆け出しの双見先生にとって、漫画家としての「仕事」の多角性に触れる重大なステップでしたね。
また、この頃には、連載が打ち切りになり双見先生の家に居候中の先輩漫画家・梨田ありさ先生もすっかりチームの一員となって、周りを巻き込む騒動を起こしつつ、職場に騒がしさ(と夜食)を提供していました。
第8話は、業界の裏側の厳しさをコミカルに描きつつ、双見先生がプレッシャーの中で一歩成長し、チーム「双見」の絆が最高潮に達する、感動的なクライマックスを迎えていましたね。
笑顔のたえない職場です(アニメ)|9話のストーリー考察
【第9話のストーリー:散歩で見つけた「たから」と再起のきっかけ】
さて、第9話「散歩で見つけたお宝です。」は、連載の修羅場を乗り越えた後の、ほのぼのとした日常から始まります。
まず、双見先生が夜食の摂りすぎなどが原因で、ちょっと体重が増えてしまったことにショックを受けるんです。
そこで、はーさんの指導のもと、ダイエットと健康のためにランニングではなく「散歩」を始めることになります。
双見先生はストレス解消のために「歩きながらハグしてキスしたらどうか」なんて、はーさんに無邪気な妄想をぶつけていましたが、ここはいつもの先生節ですね。
そんな散歩の途中、双見先生は公園の茂みで震える小さな子犬を発見してしまいます。
子犬は豆柴の女の子で、手紙と共に捨てられていたんです。
双見先生は、その捨てられた子犬の姿に、低迷していた時期に佐藤さんに拾われた数年前の自分を重ねてしまい、「かわいそうに」と衝動的に抱き上げてしまいます。
当然、世話役のはーさんは「先生はすでに(梨田先生という)1匹飼ってるようなもの」と冷静にツッコミを入れますが、結局、子犬は双見先生の仕事場に連れてこられることになります。
子犬の名前を決めるシーンでは、梨田先生から「飛車角」とか「どぶろく」といったユニークすぎる候補が出ましたが、最終的に双見先生の願いと、この出会いがもたらす幸福を象徴して「たから」と命名されます。
一方で、この話のもう一つの核となるのは、連載が打ち切りとなり居候中の梨田先生の再起の物語です。
梨田先生のもとに、連載終了を惜しむ23歳の女性ファンから、直筆のファンレターが届きます。
そこには「この漫画のおかげで頑張れた」と書かれており、梨田先生は、読者の反応が直接見えない漫画家の仕事は「無観客ライブ」のようだと感じていた孤独な心が、この手紙で温かく満たされて涙します。
このファンからの思いが「たから」となり、梨田先生は再起の意欲を燃やし、なんと後輩編集者の浅倉さんからスピンオフ連載の依頼が舞い込むことになります。
最終的に、犬の名前を「たから」と決めた双見先生は、はーさんと梨田先生と共に、新しい家族を迎えた喜びを噛みしめながら、再び散歩の道へと繰り出すところで物語は幕を閉じます。
笑顔のたえない職場です(アニメ)|9話の感想
【ろみをの第9話の感想:心の闇を溶かす「たからもの」の力】
いやもう、この9話は視聴後の満足感が半端なかったですね!
「えがたえ」の魅力が凝縮された、心洗われるような名エピソードだったと思います。
特に印象的だったのは、子犬の「たから」が職場にもたらす、無条件の癒やしの力です。
双見先生の「妄想病」や、佐藤さんの「報連相のへたさ」、梨田先生の「スランプの焦り」といった、クリエイターが抱える内面的な葛藤が、たからちゃんの無邪気な存在によって、一時的にですが優しく緩和されていく様子が本当に素敵でした。
この子犬は、人間関係の「すれ違い」や「努力しても報われないかもしれない不安」といった複雑な感情とは対照的に、ただそこにいるだけで皆の心を温めてくれるんですよ。
そして、私が個人的に涙腺が緩んだのは、梨田先生のファンレターのシーンです。
連載が打ち切られて、双見先生の家に居候してヤケになっていた梨田先生が、たった一通の手紙で、自分の仕事が誰かの人生にとっての「宝物」になっていたと実感する瞬間。
これは、結果の見えにくい創作活動を続けるすべての人への、最高のメッセージですよね。
「無観客ライブ」という表現も、まさにクリエイターの孤独を言い当てていて、深く共感しました。
もちろん、はーさん推しの私としては、彼女のいつもと違う表情にもやられました!
双見先生の熱烈なハグで大赤面するはーさんは、普段のクールなツッコミ役とのギャップがたまらなく可愛かったですね。
また、梨田先生が新連載の依頼を受けて自立の兆しを見せたとき、はーさんが一瞬寂しそうな顔をしたのが、彼女がこの騒がしい「職場」を心から愛している証拠だと感じて、胸が熱くなりました。
この話は、仕事の厳しさや人間関係の複雑さを描きながらも、最終的には「絆」と「小さな幸福」の力で前向きに締めくくる、「笑顔のたえない職場です。」の理想形を見せてくれたと思います。
まとめ
【笑顔がたえない場所で見つけた、かけがえのない「たから」】
アニメ「笑顔のたえない職場です。」第9話は、双見先生がダイエットの散歩中に出会った捨て犬「たから」を中心に、クリエイターたちの心の在り方が描かれた、深く温かいエピソードでした。
この話の主題は、多忙な日常や仕事のプレッシャー、結果が出ない時の孤独(梨田先生のスランプ)といった「笑顔の裏側にある苦労」に対し、たからという「無条件の愛」と、ファンからの温かい言葉という「かけがえのない宝物」が、いかに大きな希望となるかを示しています。
特に、犬の存在が、ネガティブ思考の双見先生をはじめ、登場人物たちの心を癒し、前向きなエネルギーを与えてくれたのが印象的です。
梨田先生の再起への道筋も見え、物語は佳境に向かっていく中で、チーム「双見」はさらに強固な絆で結ばれていくことでしょう。
もしあなたが今、仕事や創作活動で行き詰まりを感じているなら、この9話はきっと心に響くはずです。
ぜひ配信で「たから」に出会う感動を、追体験してみてくださいね。
